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FIAは、2027年からWRCのトップカテゴリーに導入されるWRC27規定の車両を製作する最初のコンストラクターとして、イブ・マトンが率いる『プロジェクト・ラリーワン』が参画することを発表した。すでに、シャシーは完成しており、組み立てが始まっているという。
マトンと経験豊富なモータースポーツエンジニアのライオネル・ハンセン、プロスピードによって設立されたプロジェクト・ラリーワンは、WRCの新時代において、チューナーが公式に主導する初のプロジェクトとなる。このプロジェクトは、27年規定のスタートに向け、WRC27仕様車の設計・製造・公認取得を行う。
FIAは12月10日に行ったワールドモータースポーツカウンシルの会合で、WRC27規定の最終要素を承認しており、これにより27年から選手権を統括する10年間の規制枠組みが完成したことを受けて、今回のプロジェクト・ラリーワンの発表に至ったとしている。今回のFIAの承認では「コンストラクター」の定義を正式に定め、初めてプロジェクト・ラリー・ワンなどの独立系チューナーにホモロゲーションを取得する資格を開放し、OEM(メーカー)と対等な条件で競争することを可能とした。
この新型マシンは、コストキャップを34万5000ユーロに定め、チューブラー構造の安全セル、ダブルウイッシュボーン式サスペンションレイアウト、四輪駆動方式、および持続可能な燃料を使用した1.6Lターボチャージャー付き内燃機関の採用を義務づけているWRC27技術規定に準拠して設計されている。
WRC27仕様に基づいて開発されたプロジェクト・ラリーワンは、サスペンションとジオメトリの最適化、重量配分、そして総合的な信頼性に特に重点を置いており、顧客の要求事項や、参戦する可能性のある選手権ごとの異なる要求事項について早い段階から考慮してきたという。
プロジェクトはすでに多くが進行しており、シャシーの構造と構築は完了し、現在プロトタイプの組み立てが進行中。完成後は、ホモロゲーションに先立ち、6000km以上のグラベルおよびアスファルト路面でのテストを含む開発をスタートする。2026年春には、最初のシェイクダウンが予定されている。
FIAの最高技術・安全責任者であるクサビエ・メステラン-ピノンは「WRC27の構想は、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムが、WRCのコスト削減、参入拡大、長期的な安定性を確保するための規制の枠組みを求めた時に、初めて打ち出された。この4年間、我々は安全性、手頃な価格、柔軟性、アクセスのしやすさを中核とする規制の枠組みの開発に取り組み、この選手権への新規参入者にとって魅力的な方式を構築してきた」とコメント。
「プロジェクト・ラリーワンがWRCに参入することは、このビジョンが具体化しつつあることをはっきりと示すものだ。WRC27規定では、チューナーに公認の機会を与え、このカテゴリーに費用対効果の高い長期的な技術的枠組みを導入することで、チューナーがメーカーと同等の条件でWRCに参加できる環境を構築した。プロジェクト・ラリーワンは、このビジョンが達成しようとしていることを正確に体現しており、WRCの新時代が、ラリーに必要な成長と多様性をすでに実現し始めていることを裏付けている」




